＝マ・マー ゆでスパゲッティ（日清製粉）＝
本場アメリカのバックパッカーたちの間では、「ワンパンクッキング」なるものが提唱されているそうです。ワンパンとはワンパンチのことではなく、ここでいう「パン」はフライパンを含む鍋類の総称のこと。つまり「１つの鍋でできる料理」を意味しています。
１回の調理に複数個の鍋を使うと装備重量も増えるし、燃費もかかるし、調理で汚れる鍋が増えれば自然環境への負荷も増える。だからできるだけ１つの鍋で１食分の料理全部を作ってしまおう・・というのが「ワンパンクッキング」の趣旨です。
しじみは川で食器を洗ったりしないので、環境うんぬんは関係ないのですが、装備の軽量化としてはたいへん有効な方法なので、最近ではワンパンシェフ（？）を目指して１つ鍋料理をいろいろと研究するようになりました。
探してみると、「フライパン１つでできる料理」といった料理本は、けっこうゴマンとあります。図書館でその種のタイトルの本をどっさり借りて、さっそく読んでみました。
「レシピ１ フライパンで作るスパゲティ」
おおっ！フライパン１つでスパゲティが作れるのか！これはすごいぞ！
「まず大鍋にたっぷりのお湯でスパゲティを茹でて・・」
こらーーー！
そうなんです。この種の本、看板に偽り有りが非常に多い。別鍋で茹でたスパゲティを炒めろだの、炊飯器で炊いたご飯を炒めろだの、前提をぶっこわすレシピばっかりです。それができるならわざわざ本なんかに頼らないっちゅーの！こんな誇大広告本は回収されるべきだー！（図書館でタダで借りてるくせに言いたい放題・・^-^；）
バカ本には頼っていられないので、スーパーに行ってみました。日本の食品メーカーの技術力は世界に冠たるものです。ワンパンクッキングに適した新たな食材が、もう既に何か開発されているかもしれません。
スーパーをぶらついていると、はたして、あったー！！
・・というわけでようやく本題( ^-^；)
この日清製粉の「マ・マーゆでスパゲッティ」シリーズは、本当にフライパンで炒めるだけのスパゲティです。スパゲティが焼きそばのように、軽く炒めるだけで食べられる状態にしてあります。１つの袋に麺とソース付き。ナポリタン以外にもいくつか種類があります。ソースが違うだけで、麺はおそらくみんな同じでしょう。ちなみに日清製粉以外にも、いくつかのメーカーが似たような商品を出しているようです。余談ですが、「ゆでスパゲッティ」という呼称は「ゆでうどん」と同じような感じで、間違ってはいないけれど、「炒めるだけで食べられる」というこの商品の最大のメリットを伝えきれていないように思います。あと「スパゲティ」なのか「スパゲッティ」なのかは日清製粉内でも統一されていないようで、内部の確執を感じさせます。
・・それはさておき( ^-^；)調理に入りましょう。今回は日帰り登山の昼食を想定した、たっぷり野菜入りナポリタン。実際にはあらかじめ刻んだ野菜をフリーザーバッグに入れて持っていくのだと思ってください。
冷蔵庫にパプリカという珍しい野菜があったので入れてみることにしました。
スプーの絵描き歌を歌いたくなるようなフォルムとカラーですが、ここはぐっとガマンして切り刻みます。 （※ネット見てたら実際にやった人がいました）
切った野菜を炒め、焼きそばの要領で麺を入れてほぐし炒め、付属のソースをからめてできあがり！
野菜があらかじめ切ってあれば、調理時間10分でできます。
盛りつけ図はあまりうまそうじゃない・・( ^-^；)食べてみると、確かにスパゲティだと思えばスパゲティです。（当たり前だよ）
長崎ちゃんぽんとか余計な想像をせずに食べればいいと思う！・・まあアルデンテがどうとかいう食通の方をうならせるまでにはいきませんが、それなりにおいしいと思います。調理過程を見なければ、誰もが普通のスパゲティと思うことでしょう。合格！！
ソースは付属のものを使わずに、パック入りのものがいろいろ売っているので、それらと組み合わせるというテもあります。夏場はピリッと辛いペペロンチーノやタラコスパ、冬はホワイトソース仕立てのシチュースパなど、様々なバリエーションが楽しめます。
山ヤとしては麺単体で売ってほしいんですが、多分それじゃ儲からないからやらないだろうな( ^-^；) まあ付属ソースは持って帰って家で使えばいいんだけど、こういうのって使わないまま貯まっていくんですよね・・。
そうそう、「炒めるだけでいい」ことに加え、この商品のもう一つすばらしい点は常温保存できることです。今回は日帰りの昼食を想定して作りましたが、他の材料も日持ちするものであれば、２日目でも３日目でもこの「炒めるだけスパゲティ」が作れるのです！これは焼きそばにもゆでうどんにもマネできないすごいメリット。縦走の食料としてもうってつけですね。
そんなわけで以上、しじみ流ワンパンスパゲティ講座でした！
なお今回の商品を見て、ある一定の世代の方は伝説の給食メニュー「ソフトめん」を思い出すそうですが、しじみの通った学校では出たことがないので、ネタに盛り込めませんでした。けっして若づくりするわけじゃなくてマジで知らないの( ^-^；)
ちなみに琵琶湖を抱える県として、わが校では給食メニューに「ブラックバスのフライ」が時々出ました。これホントの話。（以下延々と給食談義が続くが略）
週刊やましじみ：登山よもやま話のサイト