【余呉湖】 滋賀県伊香郡余呉町


■本図は(財)日本地図センター発行の25000段彩・陰影画像を元に作成した。(同センター承認済)
■この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第82号)
※25000段彩・陰影画像は数値地図25000を元に作成されており、本図はその二次利用のため両文併記。


余呉湖/2006年1月3日


ネットハイカーの間で大人気の登山ファミリー、「町内の山」の池上家&「腹ペコ山男のお部屋」の腹ペコ家と、お正月の余呉湖でオフ会しました!あこがれの二大巨頭との初顔合わせの顛末を、オフ会幹事をかってでたしじみの言いわけとザンゲの数々で紹介いたします。

しじみと池上良さん&腹ペコ山男さんは、当「山蜆」開設初期からのメール友達。(大先輩をつかまえて「友達」もないもんだ ^-^;)でもどちらとも、これまで実際の面識はナシでした。そこで池上家&腹ペコ家が冬のオフ会を企画するにあたって、ありがたくもしじみに声をかけてくださったことから、今回の計画が実現しました。

当初は「年末年始にどっかでオフ会しましょう」という漠然とした話だったのですが、ちょうどその頃「町内の山」で「腹ペコさんとお顔がそっくりな仏像が滋賀県・湖北にある」というおいしいネタが提供されたことから、ぜひオフ会でそれを見に行きましょう!という流れになって、開催場所は滋賀県北部に決定。「それなら湖北の山登り+仏像拝観にしましょう!私がプランニングします!」と地元人しじみがプランナーをかってでました。池上さん&腹ペコさんも、「地元のことは地元人に」というわけでしじみにお任せくださいました。

ところが、ここに大きな落とし穴が。実はしじみは滋賀県民といっても、かなり南部に住んでいます。滋賀という県は南北でかなり気候が違い、北部では交通がマヒするほど大雪なのに、南部では1cmの積雪もなく小春日和、なんてこともあります。そういう話をしばしば聞いていながら、考えなしのしじみは自分の地域の状況だけで滋賀県全域を推し量ってしまい、よりによって全国屈指の豪雪地帯である余呉の賤ヶ岳を候補地にあげて、「滋賀では年明けまで雪は積もりませんから〜」とか大マヌケなことをほざいてこれに決定してしまったのです。

そしたら12月半ばになって、北部の方でまあ降るわ降るわ。ニュースでもとりあげられ、心配になったしじみは、年末に用事で湖北に出かけた折に、余呉に寄ってみました。

  
うわー。

こんなんで子ども連れ登山とか絶対ムリ。あわてて池上さん&腹ペコさんに「賤ヶ岳登れません・・どうしましょう(泣)」とメールするも、当然ご両名とも今さら何をどうできるわけもなく、結局「余呉湖一周でもいいし、それもだめなら雪遊びしましょう」という方針に急きょ変更。しじみの根本的ミスのおかげで、登山サイトのオフ会ながら、計画段階で登山を放棄という事態になってしまったのでした。

そして当日。余呉湖ビジターセンターに到着したしじみを待っていたものは、どんより曇った空と、年末よりさらに積もった雪でした。こりゃあ余呉湖一周すらヤバいかもしれん、となすすべもなくアタフタしているうちに、腹ペコ一家の皆様がご到着。うわさに違わぬニコニコ笑顔のご夫妻と、とろけるようなかわいらしさの新管理人ちゃん(3歳)の登場に、しじみはしばらく現実逃避することができました。


新管理人ちゃん。突然現れた不審な男にも物怖じしない感心な子です。

しじみ
新管理人ちゃん
しじみ
新管理人ちゃん
「新管理人ちゃんこんにちは。『しじみ』でーす」
「こんにちは、しじみおじちゃん
「・・えっとね、おじちゃんじゃなくてしじみおにーちゃんだよ〜」
「しじみおじーちゃん?

いきなり2段ボケという高等テクを使ってくる驚異の3歳児。「これ!おにーちゃんって言わなきゃダメでしょ」とお母さんがあわててフォローしてくださいましたが、いじられキャラのしじみとしてはむしろ大満足です。
明るく元気な新管理人ちゃんは、その後も「ひとりでおトイレ行けるもん宣言」など独特のネタで着実に笑いをとり、万年ウケない芸人のしじみは彼女に完全に制圧されました。子どもってなんであんなに面白いんだろう・・。

そして、池上家の皆様もご到着。山道具ご意見番としてネットハイカーの間にその名をとどろかす池上良さんと、初のご対面です。
しじみが緊張してしどろもどろな挨拶をしている間に、車の中からはじけるように飛び出した池上家のパワフル兄弟・大くん生くんが、歓声をあげて雪原につっこんでいきました。さすがは雪国っ子、寒さなどものともせず、元気いっぱいです。

ほうっておくと余呉湖に飛び込みかねない大くん生くんに、池上さんは「くぉら!危ないことすんな!!」と大喝。関係ないしじみが一番すくみ上がってしまい、挨拶はもはや支離滅裂。一方の子ども達は、3秒後には忘れて別の方向に走り出し、また大喝をくらってしぶしぶ引き揚げてくる・・のくり返し。何ともにぎやかで楽しい家族です。


池上家長男の大くん。
生くんや新管理人ちゃんを率いて遊ぶ姿は、お兄ちゃんの貫禄にあふれています。
しじみもこんなアニキがほしかった・・(しじみ家は姉弟)

さて、全員揃ったのでとりあえず方針を決めねばなりません。しかし大くんと違ってリーダーシップのカケラもないしじみは、池上さん&腹ペコさんに「これからどうしたらいいでしょう」といきなり進行丸投げ。相談の結果、まあ湖周を行けるところまで行ってみよう、ということになりました。南西岸にある公園を目標に、総勢8名がいざ出発です。

ところが、湖周の道は最初は除雪されていて歩きやすかったものの、途中の車両通行止め地点から完全に雪道になってしまいました。歩行速度は著しく鈍り、子ども達の足が冷えてしまうこともあって、いったん休止して道脇にあった建物の裏手に緊急避難です。
ここで昼食か、とも考えましたが、ビジターセンターに引き返した方が暖もとれるし気分的にも安心、というわけで結局撤退することとなりました。ちなみにこの英断も池上さん&腹ペコさんたち大人の方々が下したもので、しじみは子ども部隊の面々とお菓子の分けっこをしていて完全に判断停止していました。大反省m(- -)m

帰り道は運悪く吹雪いたりもして、厳しい行軍となりました。しかし子ども達がすばらしい頑張りを見せ、一人として泣きもせず、みんな自分の足で最後まで歩いて戻りました。新管理人ちゃんは「アタチがんばってるよね?がんばってるよね?」と呪文のようにくり返し、まわりの大人達は「がんばってるともさ!あんたが大将だよ!!」と賞賛を惜しみませんでした。大くん生くんはさすがの耐寒能力で、吹雪もまったく気にせず忙しく走り回って雪玉を投げ合い、皆が凍える中で「暑いから上着を脱ぐ」と仰天発言をしてお母さんに怒られていました。

ようやくビジターセンターに帰還し、一休みして昼食準備。腹ペコ家特製カレーうどん(具はしじみ提供)と池上家特製チーズフォンディユの豪華2本立てです。しじみは大して料理に貢献するでもないのに調理現場をちょろちょろと動き回り、レシピ盗みに全力をあげていました。どちらもあんまりやったことのない料理だったもんで・・。

腹ペコさんいわく、「カレーうどんは、カレーとうどんを一緒に煮ると盛りつけ時につかみにくくてたいへんなので、うどんだけ別にゆでます」とのこと。やってみればなるほどその通り、大人数の時には必須のワザです。さすが山料理のカリスマ、何にでも一工夫ありますね〜!


先にできあがった池上家のチーズフォンディユ。
まさか野外でこんなセレブな料理を食べられようとは。絶品でした!


ずっとチーズをたらしたまましゃべっていたらしい

続いてできあがったカレーうどんも、腹ペコさんが味の決め手に加えたガーリックチップスが絶妙なアクセントで、寒い体がいっぺんに暖まりました。ぜったい今度作ってみよう〜!

かつてなく最高の野外料理でしたが、ここでもしじみがまたやらかしてしまいました。事前の打ち合わせをなんとなく一人合点していて、全員カレーうどんを作るもんだと思っていたために、カレーうどんの具が4人分しかなく、8人に行きわたるには足りなかったのです。
カレールーは腹ペコさんが機転をきかせて水増ししてくれましたが、うどんが決定的に足りない。結局子ども達が思ったより食べなかったため、誰かが飢えるという悲劇的な事態にはならなかったのですが、ルーだけ余って池上さん、腹ペコさん、しじみの3人で飲み干すことになりました。メールだけのやりとりであまりややこしい分担をするとこういうことになる、と痛感しました。またまた大反省m(- -)m

昼食後は広場で雪遊び。銀世界で戯れる子ども達を写真におさめようとしたら、タックルをかまされて速攻でマウントポジションをとられてしまいました。


腹筋ではね返せないため、雪玉で攻撃しようとする大人げないしじみ

7歳児の体重ぐらい余裕ではね返せる、と思いきや、がっちりホールドされて本気で起きあがれません。さすが池上家の一族です(というかしじみが虚弱なのか・・)。
すっかり参って「ギブギブ」とタップするも、「オレにギブは通用せえへん」と非情なお言葉が返ってきます。足がつりそうになって情けない声をあげたら、ようやく解放されました。

そんなわけでしじみは倒されてばっかりでしたが、この雪上プロレス、顔からダイブしようが頭からフォールしようがまったく問題なしの天然やわらかマットで、童心にかえれてとても楽しかったです!もっとやりたかったのですが、悲しいかな時間が押してきて、次の目的地・向源寺に向かわねばなりません。しじみ、および2家族はそれぞれの車に乗り込み、しじみ車が先導車になって出発しました。

ここでもしじみはまたまたやらかしてしまいました(どんだけやったら気が済むんだ・・)。先導車のくせに曲がるべき角を間違えてしまい、どっかの見知らぬスーパーの駐車場に侵入してしまったのです。後続の池上車・腹ペコ車ももちろん一緒にゾロゾロ。しじみは後ろをふり向いてジェスチャーで必死に謝り、間違えたことを理解してもらって、また3台連なって駐車場を脱出しました。一歩間違えば事故を起こしていたかもしれず、危ないところでした。またまたまた大反省m(- -)m


雪の向源寺

向源寺は何とか閉館時間に間に合いました。本堂に上がると国宝・十一面観音がどどーんと屹立なさっています。我々の目的は、この観音様の後頭部にある暴悪大笑面。これを見ることこそ、今回の真のメインイベントです。
しかし、見たところ観音様は壁を背にして立っており、裏には回れそうにありません。嫌な予感が一同を襲いました。

本堂にいたボランティアのおじいさんが、「この観音様は、××時代に、○○天皇が・・」と由来を説明してくださるのですが、誰も聞いちゃいません。(おじいさんごめんなさい・・)しかし話が暴悪大笑面に及ぶと、みんな「待ってました!!」とばかりに向き直ったので、おじいさんは少々ビビってました。
「えー、観音様のお顔の後ろ面には暴悪大笑面というのがありまして、これは観音様が宝蔵庫にあった時にはお背中の方に回って拝見できたのですが、今はご覧の通り、宝蔵庫の改修のために観音様をこの本堂に仮置きしておりまして、ここではお背中の方に回って見ることはできないんですよ・・」

マジですか Σ ( ̄□ ̄;

今日という日はどこまでネタづくしなのでしょう。・・仕方がないので壁際ギリギリまで回り込み、なんとか横顔だけは拝見することができました。特に腹ペコさんが熱心にのぞき込み、その後ろから皆が大笑面と腹ペコさんのお顔を交互に見比べていました。さらにその後ろから、説明のおじいさんが何なんだこいつらという顔で一同を見ていました。

そんなわけで少々残念な結果となりましたが、それでもしじみにとっては良い初詣がわりでした。きっとこれで、この一年は笑われまくる笑いまくる年となることでしょう!

そして、長浜の宴会場「おりひめ」へ。ようやく暖かく落ち着ける場所に来て、一同ほっとしました。和やかに鍋をつつきながら談笑します。

この時、池上家次男の生くんが何だか妙にしじみを気に入ってくれて(生くんが雪上プロレスで勝利を収めたことにより、負けたしじみは子分その1に認定されたらしい?)、わざわざしじみの席までやってきて、お得意の手品をいっぱい披露してくれました。しじみはマジでタネが見破れなくて何度も再演をせがみ、お返しに自分の持ちネタを披露し(全然ウケなかった)、そんなこんなやってるうちに「宴たけなわではございますが・・」となってしまいました。

結局、肝心の池上&腹ペコ両夫妻との大人トークはほとんどできずじまい(何しに来たんだお前は・・)。登山のこと、サイトのこと、いろいろ聞きたかったんですが、もう大人も子どもも疲れて半分居眠り状態だったので、この日はこれでおひらきとしました。積もる話は次回の課題に・・。あ、もちろん幹事リベンジも(^-^;

・・というわけで、しじみの幹事っぷりはメタメタでしたが、おいしい料理とにぎやかな家族に囲まれた楽しい一日でした!皆様遠路はるばるの旅、お疲れ様でした&ありがとうございました!

最後に、一応幹事らしく撮ってみた宴会の集合写真をご紹介します。


死ぬほどブレブレ・・_| ̄|○


※池上さん&腹ペコさんの同オフ会レビューは以下です。三者三様の視点が楽しい♪

池上さんの記録  腹ペコさんの記録

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