大納言 Attack1


★ナビページは省略!ここは行かない方がいいですよ!!
(でも登山録は読んでほしいな・・)


◆ 登 山 録 ◆

ある時、25,000分の1の地図「三雲」を見ていた友人Mが突然言い出しました。

「大納言山の西の山中に、『畜産団地』という謎のスポットがある」

見てみると確かにそんな施設群があります。なぜこんな山中で畜産を営むのか?しかもなぜ団地なのか?これは団地妻とかがいる普通の団地なのだろうか?団地で牛を飼ったりするのか?それとも畜産というのはカモフラージュで、実は国家機密の巨大ロボが隠されていたりする軍事施設ではないか・・?

うーむ想像がかきたてられる。これはぜひ行ってみなければなるまい。畜産団地の4文字は、2人の目にバミューダトライアングル(古い)のような妖しい魅力を放って見えたのでした。

早速車をとばして、大納言への登山口であるアセボ峠へ。ここから頂上までは整備された道がついており、大納言山は30分程度でごく簡単に踏破できました。

しかしそこから西へは、道らしい道がついていません。いや、木々や草が適度に間隔をあけており、見ようによっては道がいく筋も見えて混乱に陥るという、もっとも厄介な山域だったのです。

第1回目の畜産団地アタックは、ものの見事に開始後30分で現在地ロストしました。歩いているうちに自分たちが地図上のどこにいるのかまったく分からなくなったのです。何となく道らしいところをずんずん進んでいったのですが、いつまでたっても畜産団地にはたどり着かず、ブッシュをかきわけクモの巣につっこみ、がむしゃらに何時間も歩き続けたのでした。

そのうち送電線の鉄塔に出くわして、自分たちが畜産団地からはるか南の地点にいることを知り、もう畜産団地はいいからとにかく人里に出よう、ということになって進路をそのまま南にとりました。さらに迷うこと1時間、ようやく林の向こうに田んぼが見えました。

助かった、と思いきや、林と田んぼの間に何やら柵が張り巡らせてあります。迂回路もなく、ブッシュをかきわけて回り道する気力もないしじみとMは、柵を乗り越えようと直進。Mが柵に手をかけた、その時。

「うぎゃー!」

Mが奇声をあげてのけぞりました。これはもしかして対イノシシ用の電気網!?・・どうやらMは感電したようです。これを登って越えるのは無理そうです。

しかしこれを越えなければ山から出られません。まさかこんなところで大仁田厚ばりの電撃爆破デスマッチをするはめになるとは・・。

まず挑んだのはMでした。いきなり助走をつけて跳躍。そして見事柵を越えて着地。すごいぞM!低いところを狙ったとはいえ高さ1mぐらいは跳んだぞ!今キミはイノシシを超えた!!

・・と感心している場合ではないしじみは、悲しいかなMのような跳躍力がないので、ほふく前進で柵の下をくぐることにしました。服が泥んこになりました。自分的には地雷原を進む兵士の気分でしたが、Mによると風雲たけし城の挑戦者みたいだったとのことです。

とにもかくにも、第1回の畜産団地攻めはこのように惨敗に終わりました。そして、雪辱に燃えるしじみたちは、数週間後に再び大納言山頂に立ったのでした・・。


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