【油日岳・那須ヶ原山・高畑山】 滋賀県甲賀市・三重県伊賀市


1.油日岳・那須ヶ原山コース


2.那須ヶ原山・高畑山コース

本図は(財)日本地図センター発行の25000段彩・陰影画像を元に作成した。(同センター承認済)
■この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第82号)
※25000段彩・陰影画像は数値地図25000を元に作成されており、本図はその二次利用のため両文併記。

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油日岳・那須ヶ原山/2004.3.21 
遠大なる「鈴鹿スペシャル」のスタートは鈴鹿の南端、油日岳から。といっても当初は縦走なんて考えておらず、ルールも何もなくて、いきなり三重県の余野公園から登っています。しかも谷道から油日岳にとりついています。だって稜線に道がないから・・。しょっぱなから言いわけ満載ですがよろしくお願いします。

塩野義ラボラトリーの裏手から東海自然歩道の分岐を越え、薄暗い谷道を詰めていきます。油日岳にはあっけなく着きました。頂上に近づくと、何やら騒がしいです。なんと幼稚園児が30人ばかり、いかにも遠足という風情で、お弁当を広げて頂上一帯を占拠しています(彼らは油日川のルートから登ってきたのでしょう)。我々もここで昼食の予定だったのですが、何このマジ装備のお兄ちゃんたちみたいな目でいっせいに見られたので、そそくさと逃げだして縦走路に入りました。

さっさと那須ヶ原山に着いて昼食・・と思ったのですが、この縦走路が思いのほか険しく、急角度のアップダウンが何度も続いてかなり苦戦しました。山岳保険の対人賠償の項で書いた、Mの顔面にこぶし大の落石をヒットさせかけた事件が起こったのも実はココ。Mはよくこんな人間凶器と一緒に鈴鹿を縦走しようなどと思ったものです。

空腹でお腹をグウグウいわせながら、那須ヶ原山に到着。山頂には小さな石室があります。これは「那須ヶ原神社」なのだそうです。鳥居も境内もありませんが、ドラクエの祠みたいな小ぢんまりした雰囲気が好きです。

石室前で記念写真。当時の写真はあまりないので懐かしいです。この頃は腹が出ていたなあ・・服装もダサダサだったなあ・・今も何一つ変わってないけどな。

山頂付近で遅い昼食をとり、帰りは往路と違う道をとろうということで、東海自然歩道に向かう分岐を降りてみました。ところがこの道、前半は平坦なものの、途中から崩落しまくりの難ルート。しじみの頭に「鈴鹿=こわい」の定理を刻み込む最初の悪路となりました。

滑って転んで落っこちて、もう鈴鹿はイヤダイヤダと駄々っ子のようにゴネまくってMを困らせたものですが・・そのくせ一ヶ月もたたないうちに、我々は続きの縦走ルートにとりついていました。鈴鹿よりも、そんなあやし上手のMがこわいです。


那須ヶ原山・高畑山/2004.4.11 



鈴鹿スペシャル2回目は、那須ヶ原山〜高畑山の縦走です。まずは那須ヶ原山ピークまで急登を詰めますが、この道は整備されていて眺望もよく快適でした。「楽勝楽勝、那須ヶ原などなすがまま」とかメガトン級につまらないギャグを言っていた記憶があります。「高畑さんといえばエスパー魔美」など、80年代少年らしいオタ話も炸裂していました。

那須ヶ原山の石室を越え、坂下峠に向かいます。途中でボロボロに風化した超危険な岩場、「唐木キレット」にさしかかりました。当時は事前のルート調べなんかまったくしていなかったしじみは、突然の岩場に顔面蒼白。ヒョイヒョイと岩を越えていくMの後を仕方なくついていくものの、途中の難しい箇所で立ち往生してしまいました。

5分ほど停滞していましたが、ここで岩とともに風化するわけにもいかないので、おっかなびっくり次の足場に踏み出した瞬間!

今まで乗っていた足場が崩れ、体重を移した足場も3秒もたずに崩れました。こうなるともう考えるヒマもなく、次々崩れる足場をダッシュで駆け抜けました。マリオだかロックマンだかでこんなノンストップ崩落ステージがありましたが、まさか現実に体験することになるとは思わなんだ・・おかげで時間をかけずに越えられましたが、マジで涙目になりました。

坂下峠を経て、高畑山までの登りも相変わらずガレています。ナメクジ前進を続けて、ようやく高畑山につきました。360度展望のすばらしい山頂です。この日はくもっていたのが残念ですが・・。

倒れていた道標を持って記念写真。
「おおかなづち」とか言ってた気がする。

そして坂下峠に引き返し、峠から西に折れた後は、整備された林道になってホッとしました。予想外に疲れた・・(単に下調べしてないのが悪いんだけど)。

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ところで今回、当時もっていなかった「山と高原地図」(昭文社)を見てみたら、唐木キレットにも坂下峠以降のガレにも巻き道がついているそうではないですか!!オレたちの苦労は何だったんだ・・ちゃんと探せばよかった。
「山ヤといえば25000地形図、山と高原地図なんて軟弱なものは持たない」などとうそぶいていた自分を深く反省。ヨイショじゃありませんが( ^-^;)山と高原地図は役立つ情報が満載です。ビバ昭文社。鈴鹿スペシャル全体を通じて、これを見ていれば回避できた難路や道迷いがゴマンとありました・・そうとは知らず国土地理院と心中した我々のスペシャル、以降まだまだ続きます・・。





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