【臼杵ヶ岳・臼杵山】 滋賀県甲賀市・三重県亀山市


本図は(財)日本地図センター発行の25000段彩・陰影画像を元に作成した。(同センター承認済)
■この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第82号)
※25000段彩・陰影画像は数値地図25000を元に作成されており、本図はその二次利用のため両文併記。

★登山お役立ちデータ集★
標高/眺望/ヤマビル/天気/地図/交通/タクシー/トイレ/観光/温泉


臼杵ヶ岳/2005年2月12日  

ガイドブックにも載っておらず、1/25000地形図にも標高しか書いていないマイナーな山「臼杵ヶ岳」。05年第2回登山にこの山を選んだのには、理由がありました。
それは、2年ごしで鈴鹿山地の南北縦断を狙うしじみとMにとって、このルートの踏破こそが、今まで南北バラバラに登ってきた縦走ルートをつなぐ「鈴鹿補完計画」(※)となるからです。
※後に「鈴鹿スペシャル」と改称。

滋賀県甲賀市のはずれにある山女原(あけびはら)集落から、三重県亀山市に続く峠道「安楽越」に入ります。川は流れるわ倒木はあるわとちっとも安楽ではないこの峠道を車で慎重に進み、登山口である安楽峠に到着。
安楽峠以南の山々はこれまでに踏破してきたので、ここから臼杵ヶ岳を経て仙ヶ岳登山ルート(既踏破)の舟岩まで行けば、以北のルートにつながるというわけです。

安楽峠から県境に沿って北上。道は整備されています。
Mによると、この先には「かもしか高原」という高原があるそうです。

 M

しじみ

 M
「かもしか高原には何がいると思う?」

「・・・?かもしか?」

「アカンなぁ。『もしかして、かもしか?』って言わないと」

・・!硬派のMがギャグを言うとは!これはしじみもウカウカしておれません。とりあえず、昼でも薄暗い臼杵ヶ岳登山道について、「臼杵悪い道だなあ」と言っておきました。所詮二人ともこんなレベルです。

そして、件のかもしか高原につきました。小学校の遠足なんかにピッタリな、尾根上の小広場です。大きな道標があったので、この先の行程を確かめようと見てみたら。



「かもしれないか高原」!!

オレたちと同レベルのヤツがいたー!
※公共物への落書きはやめましょう※

落書き野郎とどっこいどっこいの実力に凹む我々。ちなみに、かもしかは1匹も見かけませんでした。そもそもこんなところにいるのかなあ?

高原からひと登りして臼杵ヶ岳山頂679mに到着。木々が茂って眺望のない山頂です。でも少し進むと岩尾根で、遥か伊勢湾まで見えます。


光っているのが伊勢湾。ボケボケですがこれが一番いい写真です。




しじみ

「ここから伊勢湾の日の出も見えるのかなあ?」

「今は最後の草刈りの季節ですから、
 日の出は真東よりちょっと南へ動いて・・」

・・Mにものすごくキモオタ扱いされました。
でも元ネタが分かるお前も同類だと思うぞ。 

ここから仙ヶ岳ルートを目指します。この途中、道端でヘンなものを見かけました。

山で見つけたホラーな物体「リング」

き、木から生えてる!
何だコレは?貞子の呪いか?

・・オーパーツに認定しようかと思いましたが、木から生えた謎は簡単に解けたのでやめました(きっとクギで打ち込んだ部分が、木にとりこまれたのでしょう)。しかし、コレが何なのかはまったく不明です。どなたかご存じの方はいらっしゃいませんか?

急登を経て、仙ヶ岳ルート・舟石に到着。これで補完完了です。


5割増しにカッコイイ友人M(舟石にて)

舟石で昼食をとり、下山は安楽川に直接下るルートをとろうと思ったのですが、このルートがよく分からなかったので仕方なく臼杵ヶ岳手前まで引き返しました。そこから北東に進みます。

GPSの軌跡が途切れているので正確には分かりませんが、ここから安楽川に至るまでのどこかで、南に折れて臼杵山・臼岩・杵岩に向かう道があります。国土地理院地形図の道からは外れますが、実際の道にしたがって進めば、ほどなく臼杵山に着きます(ルート図は一部推測で描いています)。

臼杵山は、臼杵ヶ岳に名前が似ていますが、別のピークです。地形図では臼杵ヶ岳のほぼ真東にある、等高線が矢尻のようなかたちをしたピーク(630m)です。地形図には標高さえ書かれていない山です。

この矢尻の先のあたりに、臼岩・杵岩という大岩があります。


ウス岩(右隣りの切れているのがキネ岩)

写真に収まりきらないほどの巨石です。ウスとキネに似てるからこの名前なのでしょう。高い所が大好きなMはさっそく登ろうとして岩にとりついていました。ナントカと煙は高い所が好きってね!でも結局登れる場所がなくてスゴスゴ引き返してきました。しじみは自分の頭頂部を指して「うすいわー!」と言ってなぐさめましたが、全然ウケませんでした。

ちなみにこのウス・キネ岩、古代にはその巨大さゆえに信仰の対象となっていたそうです。キネとウスはそのまま男女和合の象徴なんだとか。詳しい説明はよい子のサイトなので控えさせていただきます。

ていうか、その信仰対象を冒涜しまくってる我々って・・ウス岩様キネ岩様、どうか祟らないでください。

ここから東海自然歩道(安楽川と石水渓の合流地点の橋のところ)に出るまでは、ものすごい勾配の下り道です。危険箇所が多いので要注意です。しじみも慎重に下っていましたが、ついにすべって転び、突き出た木の根でワキの下を強打して青アザを作るという、世にも珍しいケガをしました。ここって人体で一番ケガしにくいところなんじゃ・・ある意味大ケガするよりも凹みつつ、東海自然歩道をノロノロ歩いて安楽峠に戻りました(登山終了)。 

でも考えてみれば、頭を打たなかっただけ幸運かもしれません。これもウス岩様とキネ岩様のご加護でしょうね。ありがたやありがたや。ついでに男女和合の方もよろしくお願いします




 週刊やましじみ:登山よもやま話のサイト TOP近畿の山>臼杵ヶ岳