ストーブ
=キャンピングガスバーナー(コールマン)= vol.1


カッコつけてストーブなどと書いていますが、要するに携帯コンロです。コールマンの安物をずっと使っています。プリムスとかのかっこいいやつにも惹かれますが、無雪期の低山でお手軽料理に使う程度なら、大して能力差がないと思います。しょっちゅう寒冷地に行ったり大鍋料理を作ったりする方にはおすすめできませんが・・(特に寒冷地では「凍るまん」と言われるほど極端に出力が悪くなる)。

高校山岳部時代は、部の共同備品だったオプチマスの灯油ストーブを使っていました。輝く真鍮製のボディーがかっこよく、いかにも登山家って感じで最初は好きだったのですが・・これがなんせ使いにくい。着火に時間がかかるし多少技術もいります。火力調節しにくいし、軍手なしには熱くてさわれない。圧力が下がって炊飯中に火が消えればその日の夕食は悲惨なものになるし、逆に圧力を上げすぎて灯油が噴き出し、ストーブそのものが炎上したこともありました(砂をぶっかけて消しました)。

また、灯油という燃料がクセモノなのです。他の学校の山岳部では灯油を水と間違えてラッパ飲みしてしまい、病院に運ばれた人がいたそうです。わが校では登山中にボトルから灯油が漏れ、衣類および食料がエラいことになった奴がいました。

そんなこんなでオプチマス(通称オプチ)は部内で嫌われ、時代はガスストーブに移り変わっていきました。

ところが、今になってオプチをネットで検索してみると、なんかマニアの間で大人気。最新のモデルはいいとしても、我々の使っていたものと同じ旧タイプも絶賛されています。なんで??

・・まあよく考えたら、上記の欠点のほとんどが慣れれば解決できるもの。共用でメンテナンスもせず適当に使ってればそりゃ事故も多くて嫌われるけど、逆に個人用で長年使っている人は、メンテするうちに愛着もわくだろうし、セットするのがやや手間なのも、逆に玄人っぽくてマニアには楽しいのかも。
また、ガソリンストーブは灯油などの燃料がそのままのかたちで使えるサバイバル(?)なストーブであること、ガスボンベのように無駄に燃料や容器が余ることがない経済的かつエコロジカルな造りであることは、もっと評価されてもいいと思います。

もっとも出力(火力)の点では、ガスストーブに遠く及ばず、そこがガソリン衰退の最も大きな原因かと思われますが・・超高出力のガソリンストーブ、あったら買うのになあ・・。

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