ストーブ
=キャンピングガスバーナー(コールマン)= vol.2


話は戻ってコールマンのガスストーブ。ある時、女友達のPさんと登山してて、彼女がまた急にこうのたまいました。

「山で焼き魚ってできないの?シシャモとか焼いてみたいなー」

カレーに引き続きまた来たか!
オレたちは将軍様と一休さんかよ!!
・・こうしてまたしじみは難題に挑戦することになったのでした。

ガスストーブにただ焼き網をかぶせただけでは、魚が黒こげになってしまいます。そこで登場したのが、ガスコンロ用モチ焼き器。アミ、遠赤外線フィラメント、鉄板の3層構造になっていて、鉄板を熱するとフィラメントから遠赤外線が出て、炭火焼きと同じ効果をもたらすというものです。これはいける!と思いました。そして実際に家でやってみたところ、魚はうまく焼けつつありました。

八分目ぐらいまで焼けた頃、ボンベのガスが切れて火が消えました。ガスストーブのボンベは登山中どうしても半端に燃料が余るため、家に貯まっていたそんな半端ボンベを優先して使っていたのです。

じゃあボンベ取り替えるか、とストーブを見て仰天しました。火力調節ノズルのプラスチック部分が溶けてる!さらにボンベを触ってみると、通常冷たくなるはずのボンベが熱くなってる!!(ガスが消費されて内圧が下がるため、使用後は結露するほど冷えるはず・・)

あわててメーカーのホームページを見てみました。え?「反射熱でボンベが爆発することがあるので、絶対に金網を使用したり炭を熱したりしないでください」!?オレひょっとして死にかけてたの!?

家屋半壊(家の中で実験してました)、遺体の胸から上は吹き飛んで消失ってかんじで、あやうく新聞の三面記事に載るところでした。恐ろしくなって焼き魚プロジェクトはそれ以降中止、永遠に封印されました。

数週間後、再びPさんと登山した時に、この話をしました。ボンベの圧力がどうのこうのというウンチクもまじえて、死にかけた恐怖を身振り手振りで200%誇張して。

Pさん 「ふーん、それで?」

 

一休、切腹しとう存じます・・・。

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