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地図表示GPS
=イートレックスレジェンド日本語版(ガーミン)=
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eTrex LEGEND日本語版
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前項「eTrex VENTURE」の中でしじみは「GPS(正確にはGPS受信機)には地図データが入っていないため、あらかじめ自分でポイント座標を入力しておかないと役に立ちません」みたいなことを書きました。
ところがギッチョン(死語)。世の中の進歩は速いもので、なんと1/25000地図(※1)を読み込めるGPSが発売されていました。それがこのレジェンド。これならポイントで相対位置を測らなくてすむため、面倒な事前のポイント入力もまったく不要か、あるいは大幅に減らせます。何ともすばらしい文明の利器です。
もっとも、地形図データベースTOPOのCDからパソコンを介してGPSに地図データを読み込ませる作業は必要です。しかし、いったん設定してしまえば後は勝手に読み込んでくれるため、その間はワルツを踊っていてもマツケンサンバを歌っていてもいいわけで、やっぱり従来機に比べて大幅な時間短縮がはかれます。
とはいえ、備品を含めるとベンチャーの倍以上のお値段になるこのレジェンド。なので、その存在を知ってからも、しばらく購入は躊躇していました。でも物欲は日増しに高まり、夢にまで見るようになり、ついには「やましじみにいつまでも古いGPSの話を載せるわけにはいかないんだー!」とサイトをダシにして購入に踏み切りました。
eTrex LEGEND+PCデータ転送ケーブル+MapSource日本地形図TOPO
しめて税込76,408円!(購入時価格。今はけっこう値下がりしてます・・)
登山具店のガラスケースの中に鎮座するレジェンドを出してもらった時の優越感!これぞ大人買いだ!!結婚資金も貯めずにわずかばかりのボーナス前倒しして何やってんだって親に皮肉られて一言も反論できない26歳独身実家住まいパラサイトのどこが大人だ
家に帰ってさっそく動作チェック。最初にスイッチを入れた時は、現在地が台北(タイペイ)になっていたのでちょっとビビリました。台湾経由で輸入されたのね・・。
冒頭に書いたように、事前準備は必要な地域の地図を読み込ませておくだけ。(※2)
しじみのように県内・隣接県の山登りしかしない人なら、一度該当エリアの地図を読み込めば、次回からは読み込み作業さえいりません。
山というのは県境に多いので、地図が県で区切られていたらどうしようかと思いましたが、そこらへんはさすがガーミンさん。むしろ市街地に境界線が引かれています。分かってらっしゃいますなあ。
そして、現地でスイッチを入れて衛星電波を捕捉できれば、画面の地形図上に現在地が表示され、カーナビなみに正確な位置把握ができます。
実際に1/25000地図の上に現在地と軌跡が表示されていくのは、もう感動の一言です。福井県の荒島岳という山で初めてこれを使った時は、これぞまさに伝説!と夢中になり、同行のPさんを完全無視していたためすっかりムクレられてしまいました。ゴメンナサイ。
使用感をイメージしていただくために、Illustratorで図を作ってみました。実際の地図をスキャンすると著作権とかいろいろややこしいので・・。
実際にこんな地形があったとすると・・
こんなかんじで等高線が表示され、現在地や
どこをどう通ってきたのかが、かなり正確に分かるのです!
これまで分かりにくかった、特徴のない分岐や並列道も、これで
バッチリ区別できます!なんと地図のスクロールもできますよ!!
ちなみにeTrex VENTUREはこんなかんじでした。
このA、B、C山も、あらかじめ入力しておかないと表示されません。
というわけで、これはもう単に遭難防止ツールというのではなく、地図の上を歩くという山ヤの夢を叶える最高の道具です!地球上のある1点に、ちっぽけだけど確かな自分が存在するという感動が(以下宗教ぽくてアブナイので略)
えっと、とはいえ衛星電波を受信して測量するというGPSの基本は変わってないので、電波の届かない谷道などでは相変わらず役に立ちません。過信は禁物というわけです。GPS持ってても、地図とコンパスは必ず装備ですよー。
このレジェンド、応用としては、ちょっとしたカーナビがわりにも使えます。もちろん音声案内が出るわけではなく、測位も遅いので高速移動中は追いつかなくなるのですが、カーナビが地図を網羅していない僻地のグネグネ山道を行く時や、分かりにくい登山口を探す時などにはけっこう重宝します。
・・以上、またガーミン社の回し者のごとく、図まで使って長文説明してしまいました。でも本当に素晴らしい道具です!道に迷って遭難する危険を考えれば、7万円なんて安いもんです。だいたいクリスマスも正月も何にも予定がない万年モテない君なんだから何に金使ったっていいじゃないかよケッ。
親がなげく気持ちが少し分かった気がするしじみです。
<2006.1追記>
※1
ただししじみの買ったMapSource日本地形図TOPOでは、等高線は50mおき。現在発売されているJapan
TOPO-10Mは、実際の1/25000地形図と同じ10mおきになっています。
※2
ただし地形が複雑な山の場合は、やはりウェイポイントを2〜3個登録した方がよいでしょう。また、しじみのように後からログデータを使ってルート図を描いたりしたい人は、ほしいポイントを先に全部登録しておいた方が後々ラクです。