「ウォッ地図」利用雑感

1/25000地形図を全国網羅し、プリントアウトも自由にでき、地図上の任意の地点をクリックすればその地点の経緯度が表示されるという、すばらしいサイトを国土地理院が作っていました。その名も「ウォッ地図」!(この語感がけっこうスキ)

サイトに格納された地図を全部じっくり見たわけではもちろんないけど、地名やピーク標高など、記載事項は市販されている1:25000地形図とほぼ同じと思われます。ごく細かい部分は省略されているようですが、問題にならない程度です。プリントアウト時は縮小率30〜32%で、だいたい市販の地形図と同じ大きさになります(プリンタによって差異があるので、お手持ちの1:25000地形図と重ね合わせて、最適な縮小率を見つけてください)。

しいて欠点をあげるとすれば、普通紙にプリントして持っていく場合は、濡れるとにじむので防水対策が不可欠、ということぐらい。もっとも、従来の地形図だって、にじみこそしないものの、ひどく濡れるとダメになるので、マップケースに入れるなどの対処はどのみち必要ですよね。それに国土地理院地形図や「山と高原地図」は大きすぎて山では使いにくいので、「ウォッ地図」のページを印刷したほうがコンパクトでだんぜん便利です。(※1

もう1つ、このサイトのすごいところは、あらゆる地点の経緯度を表示してくれるところ。GPSハイカーには感涙のサービスです。これにより、当「やましじみ」で一部やっていた地点座標データ公開は全て抹消しました。存在意義がなくなったので・・。今後は山域ナビのページを「ウォッ地図」の該当地域ページにリンクさせることにします。

ただ、利用にあたって注意しなければならないのは、「ウォッ地図」の測地系が世界測地系であるということです。GPSで日本測地系(tokyo)を使っている方は、世界測地系(WGS84)に変更する必要があります。ちなみにこの文章の意味が分からない人は、分からないままで結構です。たいていのGPSは初期設定がWGS84になっているので、必要があってこの設定をいじった人でなければ、そのままでいいのです。(思いっきり説明文を書いた後でこのことに気づきました・・興味がある人は見てください)

あと、「ウォッ地図」にはWebサイト上で国土地理院地形図を使う場合の申請方法も掲載されているので、登山サイト運営者には参考になるかと・・しじみもここで勉強して掲載承認を取得しました!サイト管理人の皆さん、地図のゲリラ掲載はダメですよー!



※1
ただし「ウォッ地図」は地図がページごとに区切られているため、登山コースが複数ページに渡る場合は、印刷した紙を貼り合わせなければならない(最大4枚)のがネックです。
これを解決するソフトが「HikingMap25」。「ウォッ地図」をシームレス(切れ目なし)に印刷することができる優れたフリーウェアで、しじみはもっぱらこれを使っています。
また、画質は落ちますがカシミール3Dでもシームレス印刷ができます。詳しくはこちらのページの「使い方1」をご参照ください。


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